翻訳と辞書
Words near each other
・ インペラトール・パウエル1世級戦艦
・ インペラー
・ インペラートル
・ インペラートル・アレクサンドル2世 (戦艦)
・ インペラートル・アレクサンドル2世 (戦艦・初代)
・ インペラートル・アレクサンドル3世
・ インペラートル・アレクサンドル3世 (戦艦)
・ インペラートル・アレクサンドル3世 (戦艦・初代)
・ インペラートル・ニコライ1世
・ インペラートル・ニコライ1世 (戦艦)
インペラートル・ニコライ1世 (戦艦・初代)
・ インペラートル・ニコライ一世
・ インペラートル・パウエル1世級戦艦
・ インペラートル・パーヴェル1世級戦艦
・ インペラー式水中フィルター
・ インペリア
・ インペリアル
・ インペリアル (ビール)
・ インペリアル (自動車)
・ インペリアル (駆逐艦)


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

インペラートル・ニコライ1世 (戦艦・初代) : ミニ英和和英辞書
インペラートル・ニコライ1世 (戦艦・初代)[いんぺらーとるにこらい1せい]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
: [よ, せい]
 【名詞】 1. world 2. society 3. age 4. generation 
: [いくさ]
 【名詞】 1. war 2. battle 3. campaign 4. fight 
戦艦 : [せんかん]
 【名詞】 1. battleship 
: [かん]
  1. (n,n-suf) warship 
: [はつ]
  1. (n,adj-no,n-suf) first 2. new 
初代 : [しょだい]
 【名詞】 1. first generation 2. founder 
: [よ, しろ]
 【名詞】 1. world 2. society 3. age 4. generation 

インペラートル・ニコライ1世 (戦艦・初代) : ウィキペディア日本語版
インペラートル・ニコライ1世 (戦艦・初代)[いんぺらーとるにこらい1せい]

インペラートル・ニコライ1世ロシア語:イムピラータル・ニカラーイ・ピェールヴィイ)は、ロシア帝国で建造された戦艦である。ロシア帝国海軍では、当初は装甲艦()、のち艦隊装甲艦()に分類していた。いわゆる前弩級戦艦である。艦名はクリミア戦争時のロシアの皇帝を讃えたもので、「皇帝ニコライ1世」という意味。ロシアでは外洋航海に適した最初の装甲艦のひとつで、ロシア艦隊の外国訪問の際にはしばしば旗艦を務めた。''イムピラータル・ニカラーイ・ピェールヴィイ)は、ロシア帝国で建造された戦艦である。ロシア帝国海軍では、当初は装甲艦()、のち艦隊装甲艦()に分類していた。いわゆる前弩級戦艦である。艦名はクリミア戦争時のロシアの皇帝を讃えたもので、「皇帝ニコライ1世」という意味。ロシアでは外洋航海に適した最初の装甲艦のひとつで、ロシア艦隊の外国訪問の際にはしばしば旗艦を務めた。
== 概要 ==

=== 建造 ===
インペラートル・ニコライ1世は、当初は先に建造されたインペラートル・アレクサンドル2世の小型軽量版として、設計作業は1884年3月15日に建造計画が開始された。しかし、その設計は紆余曲折を経る難産となった。当初は梯形配置を持つ軽量小型の中央砲郭艦として要求されたものが、できあがってみれば結局インペラートル・アレクサンドル2世とほとんど同じ船型の艦になっていたのである。
当初、使用する2 基の動力機関黒海にて用いられていた輸送船オープィトの搭載する3 基の蒸気機関の内2 基の流用が検討されたが、黒海艦隊の反対で実現せず、2 基とも新造されることになった〔なお、結局黒海艦隊はオープィトの機関を3 基ともバルト艦隊へ供出しており、それらは装甲巡洋艦ミーニンエジンブールクスキー公ゲネラール=アドミラールが旧式化した機関を換装する際に再利用された。〕。計画では、既存の305 mm砲2 門を艦首に、229 mm砲2 門を艦尾にそれぞれバーベット式の露砲塔〔インペラートル・アレクサンドル2世で使用されたフード付き露砲塔と同様の形式と考えられる。〕へ配置する予定で、これに152 mm砲と魚雷発射管が装備されることになっていた。これで、排水量はインペラートル・アレクサンドル2世より1000 t近く削減できる計画であった。工期の遅延を防ぐため、武装などの装備品はなるべく既存のものが使用されるよう計画されていた。
この計画案は1885年バルト工場への受注にまで辿り着いたものの、急遽取り消され実質インペラートル・アレクサンドル2世の同型艦として建造されることになった。同年、新型装甲艦はインペラートル・アレクサンドル2世級装甲艦の2番艦としてフランコ=ロシア工場会社〔現アドミラルテーイスキエ・ヴェールフィの一部。〕へ発注された。厳密には前のインペラートル・アレクサンドル2世の改良型となっており、砲塔を有し、船尾楼に変更を加えて提督室を延長し、救命艇カッターを搭載していた。このような設計の下、新しい装甲艦は1886年3月8日にフランコ=ロシア工場会社にて起工した。工期は1889年7月以降とされた。
造船技師はP・A・チトーフ、監督長官はN・Ye・クテーイニコフが務めた。船舶技師は、A・N・クルィローフ、Ye・A・ヴヴェヂェーンスキイ、N・P・ホミャコーフ、P・I・ボーコフであった。チトーフの指導の下、装甲艦の建造は帯板〔船の肋材を支える、肋骨の仮止め用の帯状の長い板。リバンド。〕なしで行う方式が採られた。帯板のかわりに、船底と甲板の梁受け縦材〔ストリンガー。〕を使用する方法が取られた〔 〕。
しかし、既存の艦と同じ基本設計にするよう要求を変更したにも拘らず、提督用居室の設置や武装配置の変更、艦底への銅板被覆設置といった設計変更のため、大規模な設計見直しが必要となった。1887年には、インペラートル・ニコライ1世のための専用砲塔がデザインされた。これはバーベットを有する新設計の35口径305 mm砲で、艦首に連装砲、艦尾には連装砲にかえて単装砲を装備する計画であった。しかし、未完成であったことを理由に、1888年にはアレクセイ・アレクサンドロヴィチ大公の命によって35口径305 mm砲の搭載は中止され、インペラートル・アレクサンドル2世と同じ1877年式30口径305 mm砲が搭載されることになった。インペラートル・アレクサンドル2世同様の30口径305 mm連装砲に変更されたのは艦首の砲で、後部砲塔については搭載自体が中止された。
これに平行して、海事技術委員会(MTK)はクテーイニコフの指導の下、艦首砲塔を囲砲塔〔後装式のコールズ砲塔に準じた形式と見られる。〕に変更することを決定した。これにより、50 tの重量増となった。囲砲塔の採用は1887年春の時点ですでに決まっていたが、新設計であったため完成に手間取り、結果、船体前部に関する工事は半年間停止することとなった。
インペラートル・ニコライ1世では、防御装甲として垂直防御に複合装甲〔、甲板装甲に軟鋼を用いていた。しかし、イギリスに発注した複合装甲は納入が遅れ、工期遅延の原因のひとつとなった。
アレクセイ大公は、艦の美観を保つため、設計上縮小されていたトップマストを延長するよう命じた。しかし、クテーイニコフによればこの新しい装甲艦は帆走に頼る必要がなく、徒に重量を嵩ませるだけのマストの延長は有害無益のものであった〔前のインペラートル・アレクサンドル2世においてすでに帆装は縮小されていた。この艦は当初、当時の他艦と同程度に帆走を予定したが、設計の過程で想定を変更し、マストを縮小していた。〕。クテーイニコフの陳情にも拘らず、マストを延長する緊急工事が施工された。
このように仕様要求と設計が右往左往した結果、工期は大幅に遅れることとなった。そして、装甲艦の建造はスキャンダルによって幕を下ろした。搭載された動力機関は計画出力を発揮せず、結果、艦は計画速力に達しなかった。艦は、世紀の変わり目にあって完全に旧式化しており、実際問題として、重武装の政府用ヨットとでもいうべきものであった。中でも、と装甲の旧式化が目立っていた。砲は黒色火薬を用いる旧式の短身砲で、射程はまったく不十分にして再装填も遅かった。装甲は被装甲面積が小さく、質も悪く、榴弾半徹甲弾の破片からの防御において非常に劣っていた。いくつか、武装変更の計画もあった。しかし、のちの修理と改修工事の際、注意は機関部に集中された。
後年、インペラートル・ニコライ1世は、ロシア海軍の艦船の中で唯一、航行特性を建造当初より改善することに成功した艦となった。インペラートル・ニコライ1世は1898年から1900年にかけてオーバーホールを受けたが、新しいボイラーと機関に換装したこの工事によって速力が16.85 knに改善されたのである。一方、武装についての変更で実現したのは一点のみだった。主砲はまったく変更されず、提督室の上に新しい6 インチ砲と小口径砲が増設されただけであった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「インペラートル・ニコライ1世 (戦艦・初代)」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.